<福島原発事故>南相馬の自治会 民間の力で線量測定進化

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120215-00000115-mai-soci

毎日新聞 2月15日(水)21時55分配信

放射線量測定に使うバギーに乗る奥村健郎さん。後ろの荷台に線量計をセットする=福島県南相馬市で、日下部聡撮影
 福島県南相馬市の自治会が独自に始めた放射線量測定が、大学や企業など民間有志のネットワークに支えられて「進化」を続けている。バギー車と最新の計測システムを使った新しい手法は市にも採用されることに。将来は官民問わず被災地全域のデータを一元化し、復興に役立てることが関係者の願いだ。

 「とにかく細かく測定して記録を残すこと。それがチェルノブイリの教訓です」。南側の一部が東京電力福島第1原発事故の警戒区域となっている、南相馬市原町区太田地区の農家で市議(無所属)の奥村健郎さん(55)はそう話す。昨年10月、50万円でオフロード用バギーを買った。GPS(全地球測位システム)付きの線量計を荷台に載せて走ると、1秒ごとに線量と緯度・経度が測定される。この線量計は米国製で、米軍も使っている高性能品だ。そのデータをパソコンに移せば、すぐに線量マップが出来上がる。

 太田地区の住民は昨年7月に「太田地区復興会議」を結成。政府が作った線量マップよりも詳細な200メートルごとのマップを作り、自主的な除染もしてきた。

 しかし、太田地区内の測定地点は470カ所に及び、住民が歩いて測って回るのは1日50カ所が限度。バギーとGPS付き線量計を使えば大幅に効率が上がるだけでなく、荒れ地も走れるため、農家にとって切実な田畑や山林の数値も分かる。データは蓄積され、除染前後の変化も一目で分かるようになる。

 線量計を提供したのは、慶応大などの研究者有志による「地球環境スキャニングプロジェクト」(STE)。福島第1原発事故後、民間で測定された線量をデータベース化する活動をしてきた。データをマップ化するソフトは、さまざまな情報を電子地図に表示する地理情報システム(GIS)の専門会社「ESRIジャパン」(東京都千代田区)が無償提供した。

 「結果がすぐに可視化されれば、放射線対策への意識が高まり、場所に合わせた効果的な対策も可能になる。復興会議の活動はスピード感がある」と、STEの古谷知之・慶応大准教授(空間統計学)は評価する。

 きっかけを作ったのは奥村さんの叔父で、花王で長く化学の研究職を務めた奥村丈夫さん(67)だった。東京で故郷の窮状に胸を痛めていた丈夫さんは、正確な線量測定には正確な位置測定が必要と悟り、ESRIジャパンのセミナーに出席。同社と、講師として来ていた古谷准教授に助力を求め、昨年11月に新手法による測定が実現した。

 復興会議の提案を受け、市も市全域に同じ手法による線量測定を導入することを決め、補正予算に88万円を計上。近く測定が始まる。

 古谷准教授は「各被災地で行政と市民がばらばらに線量を測定しているが、これをインターネットを通じてアーカイブ化し、公開すれば、大変貴重なデータになる。国にシステムの構築を働きかけたい」と話している。【日下部聡】

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